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富士山・須走り登山道
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平成25年(2013)9月10日~11日(水)3名 |
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須走り登山道のヤマトリカブト(山鳥兜) |
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須走り口~小富士~富士山頂~砂走り~須走り口のコースマップ |
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小富士(標高1,979m)からみた箱根・金時山 |
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須走り口バス停を降りると登山口の左側に公衆トイレ(\200)があり、その先に二軒の茶店(山小屋)が並んでいる。手前の茶店で白髪のおばあさんが「休んでいきなさい」といってシイタケ茶を出してくれる。シイタケのだしと塩味が利いて旨い。茶店から200mほど進むと休憩舎があり、ここを右へ行くと小富士へは往復40分ほどで行ける。イグチ類のキノコが豊富な樹林帯を抜けると急に砂地になり周囲が開ける。ここが小富士で標高1,979mあり、標高1,970mの須走り口(周辺の看板には標高2,000mと出ている)とほぼ同じだ。高度順化のためには小富士往復を利用するのも良いと思う。小富士からは山中湖や杓子山、御正体山、丹沢、箱根、愛鷹連峰が見える。富士山山頂も見えるのだが今日は雲に閉ざされていた。元の休憩舎に戻り神社の階段を登って行くと須走り登山道になる。元の休憩舎に戻り神社の階段を登って行くと須走り登山道になる。 |
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強風の影響で傾いたダケカンバ(岳樺) |
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須走り登山道から見た山中湖 |
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日本のアザミの中では最も大きいフジアザミ(富士薊) |
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アザミに似た花のヤハズヒゴタイ(矢筈平江帯) |
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樹林帯の砂礫や岩礫の中に道は造られている。登るにつれ次第に潅木も少なくなり草地が目に付くようになる。秋の花も終わりに近いのか紫のヤマトリカブトが多い。 |
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オンタデの葉が黄色く色づき始めている |
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円形に群生しているオンタデやイタドリなどの植物が早くも黄色く色づいて草紅葉が始まっている。 |
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富士山の植生。オンタデやイタドリなどの植物が丸い形で群生している |
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須走り登山道からは砂走りを下る登山者が見られる |
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花の撮影をしながら休憩も多めに取りながら、それでも3時少し前に大陽館に到着した。今日は平日で空いていると見えて6畳間くらいに3名のゆったり空間であった。寝具は蒲団が何枚か重ねて敷いてありその上に薄い封筒型のシュラフがおいてあった。暑くもなく寒くもなく快適に寝れそうである。食堂には囲炉裏があり炭が熾されていた。食堂で我々3人がビールを飲みながら話をしていると夕食の支度ができた。おかずの重箱の中にはハンバークなどがあり、豚汁とご飯はお代わり自由であった。結構おいしく食べれて珍しくご飯と豚汁をお代わりした。寝床に戻ると廊下には石油ストーブがつけられていた。夜中に天気が気になって夜空を見上げたら星が光っていた。 |
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2日目:9月11日(水) |
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7合目大陽館の朝。雲が厚くご来光は見れない |
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4時45分からの朝食にはご飯に味噌汁、塩鮭と高野豆腐、焼き海苔などが付いていた。朝食の内容によってはスタミナが随分違うと思う。しっかりと朝食を摂れば体力の消耗も少ない。ワンカップ酒の器に半分ほどのお茶がサービスで出た。昨夜の小屋の人の話では、ブルドーザーで荷物を運ぶのに水18リットル当り三千円の費用が掛かるという。沢のない富士山では水は特に貴重なのだ。身支度をして5時過ぎに小屋を出る。空全体に厚い雲が掛かっている。昨夜の星空は何だったのか~。東の上空だけ少し明るいが下の方は厚い雲に遮られている。結局ご来光は見れずに5時半に出発する。 |
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本8合目、吉田口と須走り口の分岐点(合流点) |
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7合目大陽館から8合目下江戸屋まで標高差は400m程度有りかなり長い。その上の本8合目上江戸屋からは吉田口と合流する。今まで疎らだった登山者が急に多くなり、上からもぞろぞろと若い人達が降りてくる。標高3,450mの御来光館を過ぎて見上げると、途中に鳥居が小さく見えている。20分以上かけての登りで鳥居(標高3,560m)に到達しここをくぐる。このあたりから足元が岩混じりとなり勾配もきつくなる。下山道が閉鎖されているため下ってくる人も多い。岩混じりの道を登っていくと、山頂直下の白い鳥居が次第に大きくなってきた。この鳥居の前で単独の若い女性にスマートフォンで撮影を頼まれた。連れの二人が来るのを待ち一緒に山頂に到着する。 |
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富士山山頂、久須志神社前の通り |
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山頂の茶店は1軒だけ開いていた。ブルドーザー下山道の方へ向かうと工事の人が居て、お鉢めぐりコースと下山道は閉鎖を告げられた。ガスっているが直ぐ前方の小高い成就岳(大日岳から名前が変わったようです。3,750m)の鳥居の前で集合写真を撮る。元に戻り茶店の前で小休止してから反時計周りにお鉢めぐりをする。 |
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お鉢めぐり、白山岳(3,756m)の脇を巻いて緩やかに周っていく |
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前方に見える白山岳(3,756m)が大きい。白山岳山頂に登っている人が小さく見える。お鉢めぐりは白山岳の手前を緩やかに下降して周っていく。 |
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お鉢めぐり 雲海の標高が高く下の山が見えない |
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剣ヶ峰(3,776m)の一つ手前のピークに達した。今までガスっていた空が次第に青空に変わっていく。みるみる内に富士山の火口全体が見えるようになり一大パノラマ風景が広がる。そして富士山の周りは青空の下、ただただ白い雲海が水平線まで広がる。雲海の標高は3,000m以上はありそうで、下に有るはずの南アルプスの山々が隠れて見えない。先ほど山頂直下で出会った若い女性に再度出会う。(霧が晴れて素晴らしい風景を見て)「感激して泣いちゃいました!」と彼女が言う。再度スマートフォンで笑顔の彼女を撮ってあげる。 |
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お鉢めぐり 噴火口(煙ではなく霧です) |
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お鉢めぐり 吉田口方面を見る。空と雲が綺麗です |
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お鉢めぐり このあたり緩やかで気持ちよく歩けます |
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お鉢巡りを充分楽しみ元の茶店付近で休憩してから下山を開始する。下山道は閉鎖されているので登山道を下る。登ってくる人も多くやはり下山道がないと不便なのが判る。御来光館を経て上江戸屋で昼食をとる。このあたり吉田口と須走り口の分岐点となっていて道が交錯している。見慣れぬ吉田道に降りかけて気がつき慌てて須走り道に戻る。ここからは幅広い砂礫の下山道を大陽館まで下る。大陽館で休憩をしていると、ここは雲海の中にあると見えて時折霧雨が降る。霧雨の降る中、霧で見通しの悪い砂走りを下る。延々と続く砂走りは歩くたびに少し滑る。そのためその分だけ速く歩ける。道は砂礫から樹林帯に変わり、しばらくの下りでようやく須走り口に到着した。茶店でビールや麺類などを頼む。ここの山小屋のご主人はキノコに詳しい人らしい。店の人が「キノコの先生」と言っていた。ゆっくり休憩した後、貸切状態のバスで御殿場駅に到着した。バスで下りながら見ると霧は標高1,000m付近まであった。ということは富士山頂から見た雲海は標高3,000m位から1,000m付近までの2,000mもの厚みのある雲だったということになる。 |
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2日目:大陽館~富士山頂~お鉢巡り~須走り口のコース断面図(1日目は省略) |
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コースタイム 総歩行11時間40分
1日目:歩行4時間(休憩1時間7分) 距離5.39km 累積標高1,081m -118m
2日目:歩行7時間40分(休憩2時間20分) 距離12.21km 累積標高1,038m -1,998m
1日目:9月10日:御殿場駅(バス)9:00~9:48須走り口→小富士→10:40小富士入口→11:30(休憩)12:00→12:40新六合→14:55大陽館(泊り)
2日目:9月11日:大陽館5:30→6:05本七合→6:40下江戸屋→7:05本八合→7:32御来光館→8:55富士山頂(吉田口)→大日岳→お鉢めぐり→10:00富士山頂(吉田口)10:52→11:42本八合目12:15→13:12大陽館13:40→15:30須走り口(休憩)バス17:10発~18:08御殿場駅 |
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