ウォーキングのすすめ
楽しい山歩きを満喫するためには健康な体と、ある程度の基礎体力が必要です。
健康と体力を維持するためには、ウォーキングをすることが最適だと思われます。
ウォーキングは有酸素運動の一つです。有酸素運動とは身体にある程度以上の負荷をかけながら、時間を継続して行う運動です。体力がない人や高齢者でも、自分にあったペースで無理なく出来るのが特徴です。じっくりと長い時間運動をすることにより多くの酸素が体に入り、心肺機能も活発になり、血行がよくなります。酸素は体の中で脂肪を運動エネルギー変え、余分な脂肪を燃焼してくれます。そのため、ダイエットはもちろん成人病の原因ともいわれる内臓脂肪を燃やしてくれます。 |
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メタボリック症候群など生活習慣病を予防する
ウォーキングを継続的に行うことにより高血圧症、高脂血症、動脈硬化、肝機能、糖尿病の改善や予防につながります。それはウォーキングで血液量が増加することにより血管の弾力が増すのです。血中の中性脂肪を分解する酵素を活性化させて、悪玉コレステロールや脂肪も減るからです。 |
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体力増進させスタミナをアップ
ウォーキングすると下半身の筋肉がまんべんなく鍛えられます。下半身には全身筋肉の3分の2が集中しています。足腰がしっかりしてきて健康維持や増進を効果的に行えます。
心肺能力の改善、筋力、筋持久力の強化、バランス能力の回復などに効果があります。体に酸素を取り入れる能力が高まり、循環器や呼吸器の働きが活発になるのです。また心臓の病気になる可能性は日常生活の中で、歩く距離が長い人ほど少なくなるという調査結果があります。特に血圧の改善や安定、血中コレステロールなどの要因も加わって、心臓の病気になる可能性が少なくなります。 |
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老化を予防します
宇宙飛行士が2週間宇宙に行くと、15%程度の骨や筋肉が失われるそうです。
宇宙という無重力の世界では、重力という負荷が無いため失われてしまうのです。
逆に言えば、骨に適度な負荷(運動)を与えてやれば、骨密度を減少させずにすむのです。ウォーキングをすることで骨に適度な負荷がかかり、骨を強くすることができます。骨に負荷をかけない生活(運動しない生活)をしていると、年齢とともに骨のカルシウム量が減少して、骨そしょう症になりやすくなります。これを予防するにはウォーキングは最適といえます。
また筋肉からの信号が脳を活性化し老化予防にも役立ちます。「老化は足からやってくる」といいます。歩かないと身体全体が弱くなり老化が進むわけです。 |
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腰痛を改善します
人類は大昔から狩や食料を得るために毎日長時間を歩いてきました。健康維持や腰のためには、この大昔の生活習慣が一番良いのです。ところが、現在のような生活の中ではあまり歩く必要性がなくなってきたのです。これが、様々な体の問題をを引き起こしているのです。慢性腰痛の多くが「悪い姿勢や誤った動作」「運動不足」「肥満」などが原因だと言われています。このような人は、日常生活で正しい姿勢をとり、適正な治療のもとウォーキングを習慣付けるとよいと思います。ウォーキングは肩こりや便秘にも有効です。 |
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ストレスを解消する
景色や花などを見て、季節を感じながらウォーキングすれば、心のリフレッシュとストレスの解消にな ります。 いろんな部分の筋肉を動かすことで、適度な刺激が絶えず脳に送られ脳の活性化につながります。 |
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どこでウォーキングするか
近くに公園や、遊歩道、川などはありませんか。自然が近い安全なところでウォーキングをするのが理想的です。そういう場所が無い場合は交通の少ない道を選んでウォーキングしましょう。駅までの道や、ひとつ前の駅で降りて歩くのもいいですね。
この場合、エレベーターやエスカレーターに乗らず、階段を使いましょう。
また、駅ビルやマンションなどの階段を上り下りするのもよい方法です。 |
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ウォーキングの歩き方
ウォーキングは体に負荷をかけて歩くことにあります。ですから、のんびりした散歩ではウォーキングの効果は低いのです。なるべく早足で歩幅を広くとって歩きます。
背筋をピンと伸ばしてあごを引き、視線は数メートル先を見ます。正しい姿勢を保てば長時間のウォーキングも大丈夫です。適度な運動で十分な運動量をこなせばウォーキングの効果がでてきます。少なくとも30分から1時間程度は歩くようにしましょう。そして、毎日継続してウォーキングをすることが最も大切です。 |
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一歩進めたウォーキング
通常のウォーキングに慣れて来たら、もう一段進んだウォーキングをしましょう。
ウォーキングは体に負荷をかけるのが目的の一つです。両足首にウエイト(重り)を付けてウォーキングします。女性で0.75kg~1.5kg、男性で1kg~2kg程度がよいのではないかと思います。(最初から重いのを付けないで徐々に慣らしてください)
山には急斜面や鎖場などで脚力だけでなく腕力・握力が必要になる場合があります。折角両手が空いているのです。手を振りながら歩くのもいいのですが、それでは握力がつきません。「ハンドグリップ」や「にぎにぎ」などを握りながら歩くと、握力や腕力が強くなり、時間の有効利用で一石二鳥です。30分のウォーキングで片手で500回、両手で1,000回程度は握ることができます。 |