奥多摩・黒山～岩茸石山～沼沢尾根

沼沢尾根のルートには標識や山名板等は一切ありません。送電鉄塔の点検路や伐採の作業道としても使われているためか、マイナールートとは思えないほど踏み跡はしっかり付いています。
都営バスの上成木行きは青梅駅からも乗れるが、より近い東青梅から乗ることにする。東青梅駅の北口を出てみずほ銀行を右手に見て真っ直ぐ進むと広い道路（旧青梅街道）に出る。この道路を左に１００ｍほど進むとバス停がある。（駅から２～３分）

馬乗馬場付近は雪がまばらに残る

柵のある展望地から日ノ出山（左）と大岳山（右）

上成木バス停前には綺麗な簡易トイレがあり、上成木周辺観光案内図が掲示されている。これを見ると小沢峠へ行く方向がわかる。観光案内図を前にして左側の道路を行けば高水山の登山口で、前方に消防団の白い建物も見える。右側の道路を行けばこれから行く小沢峠の方向になる。この成木街道を直進して秩父方面へ進めば名栗川橋バス停まで３ｋｍ強で、ここは奥武蔵方面にも意外に近いことが分かる。小沢トンネル手前に右に入る道があり左側に「棒ノ嶺　黒山」の標識が付けられている。道は直ぐ行き止まりとなるが手前左に「棒ノ嶺　黒山」の標識がありここから山道を登って行く。やがて標識のある場所に出た。ここが小沢峠のようだ。標識を前にして左は小沢、右は成木、前方は細田安楽寺、後方は棒ノ峰となっている。棒ノ峰の方向へ登って行くと、今までとは一転して急な登りとなる。４５６ｍのピーク付近からは午後から目指す岩茸石山も見ることができる。岩茸石山の山頂付近はほとんど伐採され、木が疎らに立っているのが見られる。６４１ｍのピーク手前では左側への巻き道をとらず直登した方がよい。作業道に入り込みコース探しに時間を取られるおそれがある。長久保山を過ぎて、馬乗馬場付近では黒山への道標に従い巻き道をとる。やがて岩交じりの尾根となり少しの登りで黒山山頂に達した。山頂は風が通って寒く展望もあまりないので、休む間もなく岩茸石山方面へ向けて下る。風の少ない緩やかな尾根の場所で休憩する。ここでバーナーでお湯を沸かして軽い昼食とする。休んでいる間に「こんにちは」と言って山ガール１名が通り過ぎていった。お昼の休憩もそこそこに歩き始める。８４１ｍのピーク（逆川ノ丸）からは高水山や岩茸石山の展望が得られる。崖の上の展望地は危険防止のため柵が設けられている。ここからは日ノ出山、大岳山、御前山などの水墨画のような山々の風景を見ることができた。

柵のある展望地から大岳山（左）と御前山（右）。大岳山の左の尖ったピークは奥ノ院

岩茸石山からの展望。中央奥が棒ノ折山、その手前が黒山と歩いてきた稜線

名坂峠まで来ると岩茸石山はもう間近だ。岩茸石山が頭上に大きく聳え立っている。雪の残る頂上直下を登りつめると岩茸石山山頂だ。ちょうど筋斗雲のような雲がゆっくりと飯能方面へ流れていった。樹木が疎らなこの山頂からは西から北に掛けての展望が素晴らしい。大菩薩、雲取山、川苔山や武甲山、武川岳など秩父方面の山々も眺められた。

岩茸石山から、雲取山（左奥）と川苔山（中央）

沼沢尾根のしっかりした踏み跡（最初のあたり）

岩茸石山からは７２３ｍのピークを巻いて進み惣岳山を登る。惣岳山の頂上直下はちょっとした岩場がある。下りも同じ道をたどり、沼沢尾根分岐へ登るべく右の巻き道を行かず尾根を直登する。前方に直登の踏み跡が見えるがその手前に左へのトラバース道が出てきた。これは沼沢尾根へ合流すると思い、このトラバース道を進む。尾根に達したあたりで沼沢尾根分岐（尾根のピーク）から降りてくる踏み跡と合流した。沼沢尾根には明瞭な踏み跡が付いている。落ち葉なども少なく不明瞭なところはなかった。送電鉄塔を過ぎると急な下りが多くなる。民家の屋根も間近になってきて、前方に線路が見えてきた。線路前の階段を登り右手方向に行くと青梅線川井駅であった。

岩茸石山からの展望。まだらに雪の残る雲取山(2,017m)が見える

上成木～黒山～岩茸石山～惣岳山～沼沢尾根のコース断面図

コースタイム歩行６時間３０分距離１３．０ｋｍ累積標高＋１，２９１ｍ－１，３３８ｍ
ＪＲ青梅線東青梅駅（バス￥３８０）～８：５５上成木９：０５→小沢峠→１０：２５長久保山→１１：３０黒山→（１１：４５休憩１２：１０）→１３：４０岩茸石山１３：５０→１４：４０惣岳山→沼沢尾根→１５：５０送電鉄塔→１６：１５青梅線川井駅

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